
たしか2年前ぐらいの話。
街を散歩していたら、
ハンバーガー屋のテラス席で、
ダンディなおじさんが、
真昼間からハンバーガー片手にビールを飲んでたのね。

それを見たときの衝撃。
パンで、お酒飲むの
めちゃくちゃかっこいい…!
そのテラス席で
ハンバーガー&ビールを嗜む自分の姿を想像した。
いつか、私もやってみたい。
そう思った。
でも実際は、
全然タイミングが来ない。
子どもとハンバーガー屋へ行く日は、
お酒を飲もうという気分にはならない。
子どもを預けて友だちと飲みに行く日は、
大衆居酒屋でワイワイしたい。
一人時間は、
一人時間でやりたいことが山ほどある。
「実行できる状況」と
「実行したい気分」が、
全然噛み合わない。
気づけば2年。
そんなこんなで、
迎えた32歳の誕生日当日。
夫に
「夜ご飯どうする?」
と聞かれた。
私は即答した。
「スーパーで好きなもの買って、
家でゆっくり食べたい!」
そういった瞬間、
あの夢を思い出した。
今日だ。
今日しかない。
スーパーの帰り、
モスバーガーへ。
選んだのは王道、
モスバーガー。
家に帰って、
ついにご対面。

すぐ叶う夢なのに、
2年もかかったよ。
口いっぱいに、ほおばって
指についたソースまでしっかり舐めた後、
すべてをビールで流し込む。
美味しい…!
テラスのダンディ!
あたい、
あの日の答え合わせ、
ちゃんとできたよ!
そして、
半分食べたあたりで夫に渡した。
おいしいよ。うん。
おいしいんだけど。
途中から「ほかのも食べたい」が勝ってきた。
あと、冷静に考えると、
私はビールよりカルピスソーダのほうが好き。
もっと言えば、
食事中は水でいきたいので、
ハンバーガー&冷水が私のベスト。
…そうか、私は
“ハンバーガーとビール”
が好きなのではなく、
“ハンバーガー片手にビールを嗜む大人”
に、なりたかったのだ。
確かにイメージの中での私は
でっかいサングラスをかけて
ロングヘアをかきあげている
高身長の女性だった。

実際の私はと言うと、
サングラス持ってないしショートボブ。
「前にならえ!」は、
腰に手を当てていた学生時代。とほほ。
そんな、
放置していた小さな夢の回収から始まった32歳。
32歳は、
こういう“小さいけど気になってたこと”
を、少しずつ回収していきたい。
お誕生日、ありがとう。
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